炭素繊維補強工法

 

 1.コンクリート前処理  2.プライマー塗布  3.下地調整

 

・既存モルタル撤去後、ダイヤカップなどを用いコンクリート面を平滑化する。この後斫り過ぎた部分や欠損が生じている部分に関しては、ポリマーセメントモルタルや樹脂モルタル等にて不陸の調整をおこなう。

 

・プライマーは炭素繊維シートとコンクリートとの接着性を向上する目的で塗布する。炭素繊維シート接着位置のコンクリート面にローラー刷毛等でプライマーを均一に塗布する。塗布回数は1回とするが、コンクリートに吸い込みがある場合は塗りなおしを行う。

・エアー溜りによる膨れの発生を防ぐ為コンクリート表面の孔、軽微な段差部・ピンホール等をパテ状エポキシ樹脂で平滑に処理する。

 4.下塗り  5.炭素繊維貼付   6.上塗り

 ・炭素繊維シートを接着位置に含浸用エポキシ樹脂接着剤をローラー刷毛やゴムベラ等で均一に塗布する。

・寸法採取後、カッターナイフ又はハサミを用いて切断し、下塗り塗布後直ちに炭素繊維シートを水平方向に貼付け、シート表面を繊維方向へゴムベラでしごき、接着剤を繊維の中に含浸させる。繊維が浮いた場合はゴムベラでしごき、繊維の中の空気を追い出して平に仕上げる。

・シート重ね長さは、シート方向200㎜以上、シート段方向の並びは突き合せ又は重ねとする。突き合せの場合施工誤差で生じるシート間の隙間は5㎜以下とする。 

 

 ・炭素繊維シートを平滑に貼付け後、含浸用エポキシ樹脂をローラー刷毛で繊維の上から均一に塗布し、十分繊維に含浸させる。特に端部は入念に密着させる。上塗り施工後接着剤の硬化までに繊維の膨れ、シワ、ヨレ等が発生したらただちに修正を行う。
 7.脱泡  8.清掃  

・下塗り樹脂と上塗り樹脂を一体化させシート内部の気泡を抜くために脱泡ローラーでシート面を軽く押さえる。シートの転がし方向は、繊維の方向と平行になるように行う。

 

・接着剤が硬化するまでは、埃等の付着や接触がないようにし、養生を行う。